※2019/9/29 追記
シルクロード特快(Z40)の動画をアップしました。
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7:00頃起床。中国人は話し声がうるさいが、こういうときは目覚ましになるのでとても助かる。
現在地を確認したところ、甘粛省から新疆ウイグル自治区に入ったようだ。
実際の時間は北京標準時よりも2時間遅れているので、5:00相当だが外は十分に明るい。
外を見れば遮るものが一切ない一面の砂漠。
無事令和初日の出を拝むことができた。
ハミ駅に到着。
ウイグル語が併記されている。
アラビア文字があるせいか急に遠く離れた異国に来た感じがする。
砂漠なうえ早朝なので非常に寒い。
本当にこれから中国一暑い地と言われている灼熱地獄トルファンに行くのだろうか?
ハミを過ぎると、再びあたり一面砂漠に戻る。
砂漠というとさらさらした砂地が広がっているイメージがある。(これを「砂砂漠」と言う。)
ウイグルでは砂砂漠が見れると思っていたが、実際に眼前に広がったのは岩石だらけのごつごつした風景(「礫砂漠」や「岩石砂漠」と言う)だ。
砂漠の風景を楽しんでいるところ、公安に声をかけられた。
どうやら取り調べがあるようだ。
・何しに新彊に来たのか、いつまでいるのか、どこの都市に行くのか?
・中国や新疆に知り合いはいるか?(いる場合は多分名前や住所を聞かれるのだろう)
・住所、電話番号、職業などの個人情報
等の質問を受けた。
公安は地元ハミ市の警官らしく、英語は話せず、翻訳機を介しての会話となった。
中でも困ったのは、ビザを持っているか?と聞かれたことだ。(今回の巡検は15日以内の滞在のためビザを持っていない。)
後で知ったのだが、現地の公安には、日本人の場合は15日以内の滞在ならビザが不要であることを知らない人が多いとのことだ。
翻訳機を介して話しているうちに、事情を理解したのかOKと言ってくれたが、正直内心超不安だった。
10時ごろ、トルファン北駅に到着。
2日間お世話になりました!
ありがとう!さようなら!
駅を出るといきなり警官に声を掛けられる。ついてこいと言っているようだ。
しばらくすると、翻訳機を介して「これから登録のため、警察署に行きます」と。(これを最初に言ってほしい)
警察署にて写真を撮られ、携帯の番号と滞在予定のホテルを伝える。
トルファン北駅
日本語超上手いウイグル人に「480元でタクシーチャーターしないか?」と声をかけられたが、何か怪しい感じがするのでスルー。
どこに行くのか正直よくわからないが、市の中心に行きそうなバスに乗る。
カレーズ(用水路。イランのカナートのようなもの)と伝統的な建築物が数多く残る通りを抜ける。
終点に着。トルファン市の中心街にいるようだ。
ここから歩いてホテルへ向かう。
中国語と共産主義っぽいスローガンと、アラビア文字やイスラム風な街並みが混じっているとても不思議な風景。
観光地にいくのもいいが、こういう何事もないような日常的な風景を見るのも楽しい。
(これは中国というよりは完全に中央アジアの風景ですね・・・)
はっ!一つ曲がるところを間違えてしまったようだ。
荷物が多くて暑くてだるいが頑張って曲がったところまで戻るか・・・。
地元の年寄りと孫っぽい人たちが道に迷っていることを悟ったのか、話しかけてきた。
どこに行くのか、と聞いているように感じた。
「达卜(Dap、宿泊予定のホテル名)」と言ったら、孫がついてこいと言う感じなのでついていく。
ここを進めばホテルに行けるようだ。ありがたい。
無事宿泊予定のホテル「Dap(达卜) youth hostel」に着いた。中央アジア情緒があふれている。
昼を食べる。
本場ウイグルのナン。模様が綺麗。
マンタ(要するに饅頭)。羊肉のひき肉が使われている。
今日はトルファン市街の西のはずれにある遺跡「交河故城」に行く。
ホテルを出て、タクシーを捕まえる。
運転が非常に粗くて怖い。
歩行者が横断歩道のないところを渡っていても減速しようとせず、クラクションを連打するだけ(横断歩道がないところを渡る歩行者も歩行者だが・・・)
前にのろのろ動いている車があればクラクション連打。そしてタイミングを見て追い越す。
さて、交河故城に到着。
最初の建物は内部が博物館のような感じになっている。
世界史の教科書で見たことがある人の像がいくつか。(他には班超・李広利もいた。いずれも西域探検で多大な功績を残した方々だね)
博物館のような感じの建物を抜けると、遺跡まで行くバス乗り場があった。
バスは有料なうえ、せまっ苦しい感じがするので歩いて遺跡まで行くことに。
木々が生い茂っており、川が流れていて砂漠の中にいる感じがしない。
遺跡を回る。
遺跡全体を一望できる高台スポット。これは完全にRPGのダンジョンの世界だ。
後で「早朝に行ったら、全然人がいなくて人気のない観光スポットなのかと思った」という話を聞いた。(当然実際はそんなことなく、早朝だから人がいなかっただけである)
うわー羨ましい早朝に行けばよかった・・・。人がいない状態でこの風景見れたら最高だったろうな・・・。
ちょうど人がいなくて、静寂に包まれた隠れ家的スポットを味わえた場所。
一番奥にあったパゴダ。ボスが出てきそうな感じ・・・。
一通り回って満足したので、駐車場に止まっているタクシーを捕まえてホテルに帰る。
ホテルのラウンジで談笑していた人たちに「日本の方ですか?」と話しかけられる。
なんと日本人が4人もいた!
上海出てからずっと日本語を聞いていなかったので、なんだかほっとする。(一方、限界鉄路旅行感が一気なくなってしまったりもしたが・・・)
西安・敦煌・トルファンとシルクロードメインに回っている人、ウルムチで天池を観光してからトルファンに来た人、ウランバートルから北京経由でウルムチに飛んできた人(直行便がないから仕方ないのだろうが遠回りな感じもする)など様々だ。
話をしてたら21時になってしまったが、まだまだ空は明るい。体内時計が乱れそうだ。
ホテルで会った人と、食事処を求めて市街地に繰り出す。
回転火鍋屋(?)を見つけたので入ってみる。
たくさん食べても50元(800~900円程度)というコスパの良さ。
砂漠の夜って素敵ですね~。